2024.1.26 金曜日
【そのお仕事に必要な商標は「コレ」です】イベント／フェス（主催者）がとるべき商標とは？（その1）【商標登録】
これから、ロゴマーク作成、そして商標登録をお考えの方に、具体的な「お仕事」別にポイントをお伝えする、この不定期連載。
第一回 クラフトビールを創業する人がとるべき商標とは？
https://logoto-r.com/760/
第二回 農作物のブランド化を目指す事業者がとるべき商標とは？
https://logoto-r.com/850/
第三回 ユーチューバー／Vチューバー事業者がとるべき商標とは？
https://logoto-r.com/1037/
今回は、弊所にもお問合せが増えている、各種「イベント」「フェス」（以下、「イベント等」といいます）を主催されている（あるいは、あるいはこれから主催を考えていらっしゃる）事業者の皆様が、どのように商標登録をすべきか、まとめてみたいと思います。
【序章】なぜ「イベント」等は、商標登録がマストなのか ＜状況別の整理＞
理由を説明する前に、結論を申し上げましょう。ズバリ、
「イベント等の名称は、商標登録をすべき」
です。なぜかといえば、「リスクがある」からなのですが、そのリスクは、皆様がどのような段階にいらっしゃるかによって、その大きさも内容も異なります。
従いまして、まずは状況のパターンを、大きく４つに整理します。
- パターン１：「開催前提で進行しているが、まだ発表前」という段階の場合
- パターン２：「商標登録せずに、イベントを発表してしまった／開催してしまった」という段階の場合
- パターン３：「商標登録せずに、数年／数回実施したけど、特に問題は起きていませんが？」という段階の場合
- パターン４：「商標登録せずに、もう10年ぐらい開催してますけど、特に問題は起きていませんけどね？」という段階の場合
です。ズバリがない場合は、一番近いパターンの両方をご覧ください。
では、それぞれ説明していきますね。
【パターン１】「開催前提で進行しているが、まだ発表前」という段階の場合
イベント名の最終決定の前に、商標登録出願を前提に、登録可能性の調査をしましょう。もし、その名称と全く同一だったり、類似する名称が、「重複する範囲」で他者に出願／登録されていた場合（つまり、先願／先登録が発見された場合）、その名称は使用できないので、変更する必要があります。
ここで、イベント等であれば、その「ロゴマーク」を計画されている方が多いと思うのですが、ここでポイント：
「ロゴのデザインが異なっていても、同一／類似する文字が含まれていれば、『商標類似』」と、原則的には判断されます。
つまり、文字の商標調査は、ロゴマーク作成「前」に行うべきなんですね。
そして、イベント等の名称に多い「英語1単語」「2単語」ぐらいからなる名称というのは、他の人も思いつきやすいですし、かぶる可能性が比較的高いのです。
他人が既に商標登録をしている、にもかかわらず、その商標（登録商標）を勝手に使ってしまう、という行為は、「商標権侵害」となります。商標権の場合、「知らなかったんです」「たまたま同じだったんです」という言い訳が効かないのです。
「えっ、変更しなきゃいけないの？ついてないなぁ..」
確かに。しかし、「イベントを発表してからそれが発覚していたら…」どうなっていたでしょう？
既に進行中の、イベントのチケット券面や、ウェブサイト、各種物販のデザインなどを「途中で」変えなければいけません。これは想定外の出費も生じますし、既に有料広告などを打っていたら、それまで築いていた知名度も、もう一度ゼロからになります。それに比べれば、発表前に分かったのは、むしろラッキーと考えた方がいいと思います。
一方、登録可能性「アリ」という調査結果だった場合、「よし、これで他人の商標権を侵害することはないな」と、ホッとしている場合ではありません。一刻も早く商標登録「出願」（※ “申請“とは言いません）を、特許庁にしましょう。聞いたことありますよね、
「商標登録は早い者勝ちだ」って。
ところで、上の方に、「重複する範囲で」って表現がありましたけど、これってどういう意味なんでしょうか…
その２【パターン２】でご説明します。
→こちらをクリック https://logoto-r.com/1170/
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