2025.7.26 土曜日

東海・長野エリアでロゴマークの作成→商標登録をするなら、どうすればいい?【2025最新版】


ロゴマークは、事業者自体、あるいはその商品やサービスの「ブランド」の象徴として、重要な役割を果たします。しかし、デザインの依頼先選びから商標登録までには、多くのステップと注意点があります。

本記事では、ロゴマークの作成を検討している、いわゆる東海エリア(愛知県、岐阜県、三重県、静岡県、今回は長野県も含みます)の事業者の皆様を対象に、デザイン制作から商標登録までの流れを分かりやすく解説します。地域の特性や留意すべきポイント、さらに最新のトレンドも交えてご紹介します。

1. ロゴデザインに強いデザイナーを探す

地元で信頼できるデザイナーやデザイン事務所を見つける方法

東海エリアでロゴマークのデザイナーやデザイン事務所を探すには、いくつかの有効な方法があります。たとえば「静岡市 ロゴデザイン おすすめ」や「名古屋 デザイン事務所」など、地域名を含めたキーワードでインターネット検索をすることで、地元に根ざしたクリエイターを探しやすくなります。

また、Googleマップやローカルのビジネスディレクトリも活用するほか、SNSやクリエイター向けプラットフォーム(例:InstagramやBehance)で、実績や作風を視覚的に確認するのもおすすめです。特にInstagramでは、「#岐阜デザイン」「#ロゴデザイン長野」などのハッシュタグ検索を活用すると、多様な作例に触れられるでしょう。

地元商工会異業種交流会などを通じた紹介も、信頼度の高い選択肢につながる場合があります。

東海エリア各県の特色あるロゴ制作傾向?

これはあくまで、当サイトの印象としてお伝えしますが、東海エリア各県のロゴ制作傾向としては、以下のような印象があります(順不同):

  • 愛知県:産業・商業都市としての側面が強く、明快で視認性に優れたデザインや、企業感・信頼性を意識したロゴが多い

  • 岐阜県:飛騨の木工、郡上踊り、美濃和紙など、伝統や自然との結びつきを感じさせる落ち着いたトーンのロゴが好まれる傾向

  • 三重県:伊勢神宮や松阪牛など、格式と地域性を融合したデザイン。地場産業や観光にちなんだ「地元愛」のあるロゴも多い

  • 静岡県:富士山や茶畑など、自然を取り入れた清潔感あるデザインが目立ちます。都市部ではスタイリッシュな傾向も

  • 長野県:信州ブランドを意識した自然志向・健康志向のロゴが多く、誠実で素朴なデザインが支持される傾向

いかがでしょうか?上記の内容が、みなさんの頭の中にあるイメージと一致していれば、その県の「らしさ」を伝えることには成功する可能性が高い一方で、埋没してしまうリスクもあります。だからこそ、印象に残るデザインや、ロゴに含める「文字」の独創性が求められるのです。

生成AIに効果的な質問をする方法

その進化が著しい、生成AI。上手に活用すれば、ロゴデザインに関する情報を効率よく収集できる可能性があります。たとえば、「松本市内でロゴデザインに強いデザイナーを教えて」といった具体的な質問をすれば、AIは地域情報に基づいた候補を提案してくれることがあります。また、条件をさらに絞ることで、より適した結果を得ることも可能です。たとえば、「予算30万円以内で提案してくれる浜松市のデザイン事務所」といった形で入力すると、ニーズに近い情報が出てくることもあります。

ただし、AIが提案する情報はあくまで出発点。候補を絞り込んだあとは、必ず自分で実績・評判を確認するようにしましょう。

2. デザイナーが東海エリア内である必要はあるか?

デザイナーが地元である必要性、メリットを精査する

東海エリア内には、名古屋市に代表されるような都市圏と、それ以外の地方圏という大きな構造的違いがあります。これは、デザイン環境に明確な違いにもつながります。

都市圏では、高いスキルと実績を持つデザイナーやデザイン事務所が多数存在するため、「地元での依頼」の利便性やスピード感を活かしやすい環境です。たとえば、愛知県内の商業施設や製造業企業などは、都市部のデザイナーと「対面」での綿密な打ち合わせを重ねることで、スムーズにクオリティの高いロゴを完成させている例も多く見られます。

一方で、東海エリアといっても、広いですよね。特に各県の中山間地域など、都市部から離れた地域では、希望するテイストのデザイナーが見つかりにくいこともあります。そのような場合には、名古屋や東京など都市部のデザイナーにオンラインで依頼することで、選択肢を広げられます。

また、「全国展開を前提に、あえて地域性を薄めたい」「観光地らしくないブランディングにしたい」という意図がある場合には、他地域のデザイナーに依頼することで、表現の幅を広げたり、地元を離れた外部デザイナーの方ならではの客観的な視点で制作できるというメリットもあります。そこから、海外向けのブランド設計にもつなげられる可能性もありますよね。

Web会議システムを活用した東海エリア外のデザイナーへの依頼

近年では、ZoomGoogle MeetなどのWeb会議ツールを活用すれば、遠方のデザイナーともスムーズに打ち合わせが可能です。東海エリア内に限らず、全国の優秀なデザイナーに依頼することで、より幅広いスタイルやアイデアを取り入れることができます。たとえば、静岡県の観光業者が東京のデザイン事務所に依頼したり、長野県の食品加工業者が関西のデザイナーと連携するといったケースも、近年では自然な選択肢です。

また、オンラインでのデザイナーとのやり取りは、デザイン案の共有や修正指示も迅速に行えるため、効率的な面もあります。

デザイナーの選定では、前述の東海エリア内/地元のデザイナーの利点もふまえながら、デザイナー選定に重要な別のファクター:

「自分の事業のビジョンをしっかり聞いてくれる」
「希望するデザインのテイストが合っている」
「ロゴに関する知財面(商標権・著作権等)への配慮がある」

などの要素も考慮しつつ、東海エリア外のデザイナーに依頼することも含め、柔軟に検討することが大切ですね。

3. ロゴマークが完成したら、商標登録

商標登録の必要性と基本的な流れ

ロゴマークは企業やブランドのアイデンティティを表す重要な要素です。しかし、商標登録を行わなければ、第三者に同一または類似のデザインを利用されるリスクがあります。

商標登録の基本的な流れは以下の通りです:

  1. 登録希望のロゴが、既存の商標を侵害していないか(登録商標・出願中の商標と類似していないか)を調査
  2. 特許庁へ出願
  3. 審査を経て認められれば、所定の費用を納付することで、商標登録=商標権発生

このプロセスを適切に進めることで、ロゴの独占使用権を確保でき、安心して運用を始めることができます。

また、事業を順調に進めると、ロゴに「ブランド力」が積み重なっていくことになりますが、これを「商標権」(知的財産権の一種です)として、無形資産とすることができます。

商標登録を代理できる「弁理士」を探す方法

商標登録の手続きは専門知識が必要なため、多くの場合「弁理士」に依頼するのが一般的です。
東海エリアで弁理士を探す場合は、「日本弁理士会 東海会」の公式ウェブサイトを活用すると便利です。
https://www.jpaa-tokai.jp/
このサイトからは、東海エリアの計5県で活動する、弁理士事務所や登録弁理士を検索できます。

なお、弁理士が代理する「特許庁への商標登録出願」は、オンラインで行われるのが一般的ですので、東海エリア外の弁理士でも対応が可能です。また、特許庁に納付する法定費用(印紙代)は全国一律ですが、弁理士費用は自由競争となっています。

4. 上記のプロセスの抱えるリスクがあるか?

完成したロゴマークは、そもそも商標登録できるのか?

ロゴマークが商標登録可能であるかどうかは、作成時点での調査が極めて重要です。すでに登録されている商標と紛らわしいデザインであったり、登録されている文字を含んでいる場合、特許庁に出願した後、審査で拒絶される可能性があります。

しかしながら、デザイナーは原則、商標の登録可能性の調査は行えませんから、デザイン段階で弁理士と連携する必要があるところ、上記のプロセスだと、ロゴデザインと弁理士の業務が分離しているので、この「完成したロゴデザインが、商標登録できないかもしれない」というリスクを、内包することになります。

商標登録できないロゴマークを使い続けるリスク

商標登録が認められないロゴマークを使用し続けることには、重大なリスクがあります。同一又は類似する他者の商標登録が存在するために、自分のロゴマークが登録できないのだとしたら、そのまま使い続けることは、形式的に「商標権侵害」となるためです。
この場合、商標権者から使用差し止めを求められる可能性があり、さらには、損害賠償請求を受ける、またはすでに販売した商品を回収する必要が生じる場合もあるのです。

5. 「ロゴ制作+商標登録」を一括でサポートするサービスもある

“商標”弁理士とデザイナーがタッグを組み、「商標登録できる」ロゴを提供する「ロゴトアール」

東京・九段下にある、ONION商標知的財産事務所(通称「ONION商標」)は、商標とデザインに強みがある弁理士事務所です( http://onion-tmip.net )。

そんなONION商標が、提携するデザイナーとタッグを組んで、全国対応で提供しているサービスが「ロゴトアール」です。
https://logoto-r.com/
デザイナーによるロゴマークの制作段階から弁理士による商標調査を実施することで、「商標登録できる」ロゴマーク案だけをプレゼンテーションするサービスです。

Web会議システムなどを利用し、弁理士と経験豊富なデザイナーが丁寧なヒアリングをし、お客様の想いに寄り添いながら、マーケティング効果やトレンドも加味したロゴマーク案の中から、最終的に選定されたロゴマークは、弁理士によりスムーズに出願まで行われます。

商標登録「前」から、安心して使用できる理由は?

出願前の商標登録可能性の調査をしても、出願までの間に誰かが類似する商標を出願してしまうかもしれない「タイムラグ」が生じます。しかも、すぐに審査結果が出るものではなく、審査着手までは6ヶ月から9ヶ月を要します(※24年10月現在 「商標審査着手状況」 https://www.jpo.go.jp/system/trademark/shinsa/status/cyakusyu.html)。しかし、せっかく完成したロゴマークは、すぐに使い始めたいですよね。

その点、「ロゴトアール」では、①ロゴマーク完成後の出願直前、②最終調査から出願後までの「タイムラグ」の他者出願状況公開後、にも調査をして報告してくれるので、その二段階で「登録への障害がない」ことを確認できれば、登録前でも安心してロゴマークの使用が開始することが可能です。

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東海エリアの事業者の皆様、それぞれの地域資源・魅力を活かしたロゴを、法的にも安全なかたちで運用できるよう、ぜひ本記事の流れを参考にしてみてください。素敵なロゴマークの作成と、商標登録の成功をされますように祈念しております!